*** 功の釣行記 ***
たたり
 5月29日、今回は新里さんとべーべーの磯に上がりました。
べーべーの磯は5Lオーバーの魚は少ないが2L〜3L級の上物から底物まで色々な
魚種が狙え、私は慶良間の中でも1番好きな磯です。

磯に上がり、早速タックル準備です。今回もいつもと同じく、竿:オレガ剛徹4号-50MS、
リール:ソルティガZ4500にバーマックスフロート10号を巻き、ハリスはディーフロン
船ハリス16号、針はタマンスペシャル19号、ウキはBig-one TYPE2号でスタート。

まだ辺りは暗く、エサ取りも少ない為、足元から攻めてみるがエサも残ってくる。
しばらくはあまり遠投せず、近くを攻めてみるがアタリがない。その後、潮もゆっくりだが
動いてきたので、遠投して広範囲に攻めてみる。
日も上がり、すごい数のエサ取りがやってきた。オヤビッチャー、イスズミ、
特にすごいのがエーグァー、超高活性でスルルーを喰っている。
こいつら、エサ取りと悪戦苦闘しながら攻めていると、約70m沖でウキが勢いよく沈みラインが走る!
フッキングしウェイトするが、楽々浮いてきたのは55B程のタマン。時合か!?
次は新里さんに2L程のナガユーが釣れ、その後もコンスタントにナガユーやイシフエダイ、
クチナジ、ミミジャーが釣れる。あまり大きくはないが色々な魚種が釣れる。
そろそろBigな奴も掛けたいと欲が出てくる。

流れも右沖に適度な速さで流れている。仕掛けを遠投し、エサ取りにエサを取られない
位置まで出来るだけ広範囲に探る様、しっかりラインメンディングし攻めていると
80m沖でラインが走る!来ました!!
電撃フッキングを4〜5回入れると、独特な重量感がオレガ剛徹MSを通して手元に伝わる!
デカイ!!腰を落とし応戦する。これまでの経験だと魚のファーストランを止めることが
出来れば、ほぼ取れる!その為、多少強引にでも魚の走りを止めなければいけない。
使い慣れたオレガ剛徹が勢いよく曲がる程の強烈な引きだが、ラインを出さず魚の走りを止め、
そこからはフットポンピングでゴリゴリとリールのハンドルを巻く。
竿の反発力で魚も反撃できず浮いてくる。重量感からすると5L以上はありそうだ!
少しずつ浮いてくる。魚体が見えた!茶色い魚体!?何だ?浮いてきたのはアカナー!しかも良型。
最近はアカナーしか釣れないなと思いながらも、無事ランディングしたアカナーは73.5B、7.4Lの
旨そうなサイズ!その後は新里さんにも良型のアタリがあったが、スッポ抜けたりで、
その後クチナジ等を釣って納竿となりました。

家に帰り、早速アカナーをさばき食べることに。
……この時はまだこれから事件が起こるとは、これっぽっちも思っていませんでした。
アカナーは、シガテラ毒の代名詞的な魚だが、これまで私は何十戦もこのアカナーと戦い
食してきた。
今のこの時代、シガテラ毒なんてあり得ないと思い、これまで食べてきた…
しかし、今回ばかりは違っていた。

丸々と太ったアカナー。身は刺身にかわり、残ったアラは汁に化けた…。
翌日、朝食にアカナー汁を食べてサンノリーに出勤。今日はなんだか体調がおかしい。
すごく体がだるいと思いながらも仕事をしていると、次第に手足がしびれ、口の中と口まわりが
しびれてきた!でました!!まさかこれは…シ・ガ・テ・ラ!?と思いつつ、自宅に帰り
汁を食べた家族に聞いてみると、同じ症状が!やられた!

それからの2週間くらいは、ひどいもんでした。背中やお腹がチクチクと痒く、腰の骨も
抜けそうなくらい変は感じで、夜も眠れず、毎日寝不足。その時ばかりは、健康っていいなとか、
なんでアカナー食べたのかなと、後悔の毎日。
周りの人たちからは、「お前アカナー釣りすぎたから、アカナーのたたりだよ」って笑われた。
完治した今は、さすがにアカナーは恐ろしくて食べないが、ナガジューミーバイは美味しく頂いている。


おきなわ釣王国 No.68に掲載