*** 功の釣行記 ***
Big−One
 6月27日、サンノリー慶良間ツアー。今回は「するするスルルー」デビュー戦の志喜屋さん
と2人で、黒島離れに行きました。
離れの磯は1年ぶり。ダイバーが多いが回遊魚やBigなやつも多い。
今回も張り切ってタックル準備!竿:オレガ剛徹4号50MSにソルティガZ4500にバーマックス
フロート10号、潮の状況に応じて、替えスプールにはアバニーツナ4号-300mを巻き、ハリスは
ディーフロン船ハリス16号、ハリはタマンスペシャル19号、ウキはBig-one TYPE3号、
マキエのスルルーをまき、エサ取りの状況を見る。オヤビッチャー、エーグァー、イスズミが
エサをひろっている。

志喜屋さんとローテーションしながら同じコースを攻めていると、最近よく釣れる
ナガジューミーバイが釣れる。
流れは良く、オモリを打たない仕掛けでもどんどん仕掛けが入り、水深の深い離れでも、
クチナジ等が釣れる。
今日は大漁かなと、思いながら釣りをしていると、次第に南西の風が出てきて、2枚潮になり、
潮も速くなってきた。こうなるとナイロンラインじゃ仕掛けが入らないと判断し、
アバニーツナ4号を巻いているスプールにチェンジ。
PEラインにかえた途端、仕掛けが入り潮をつかんで、どんどんラインが出ていく、
マキエのスルルーを追い打ちし、仕掛けを流しているとバチバチとラインが出ていく、
フッキングしファイトする。
スピードはあるがトルクがない引き、余裕のファイトで浮いてきたのは2Lオーバーのツムブリ。

その後もイケガツオ、クサラー等が釣れる。回遊魚が群れているのか、ほとんど仕掛けが
なじんで、すぐアタリがある。
何匹かイケガツオを釣っていると、流れの向きが変わり沖向けに流れだした。
マキエのスルルーをうち、仕掛けを遠投し、ラインをメンディングし、フッと視線をウキから
スプールに向けると勢いよく、すごいスピードでラインがバチバチと出ていく。
かなり上の層で喰った為、少しビックリしながらもフッキングを入れようと、ベールを返した
途端7Lに設定したドラグから糸が出ていく。
あまりのすごい引きに竿を立てる事さえも出来ず恐ろしく、いつもの様にハンドドラグで
止める事も出来ない。
どう対応していいかわからず、ただ魚が止まる事を祈りながら、強烈な引きに耐えていると、
バチンっという音と共にラインがブレイクしてしまった。
スプールの中で糸がくい込んで切れている。これまで体験したアタリの中でもかなりの
Bigサイズだったであろう。確実に10Lオーバー。

しばらく唖然としながらも気を取り直し、急いでラインシステムを組み、釣り再開。
同じように遠投し、仕掛けを入れ、さっきのバラシの原因を考え、ドラグをもう少し
緩めなければとラインを手に巻き、ドラグを引っ張っていると、ラインが走り手にくい込む!
やばい!アタリだ!!ってか手が痛い…
ベールを返し、糸を緩め、手から糸をほどきフッキングをいれると、突っ込むがさき程の
アタリと比べると、なんとも物足りないが、楽しみながらファイトし浮いてきたのは3L弱のオーマチ!
美味しい魚だがBigな奴のバラシの後なので、嬉しさ半減である。

その後も同じコースを攻めてみるが潮も緩くなり始め、表層の流れは完全に風にとられ、
仕掛けが流れに乗らず、エサも残ってくる。そこでまたラインチェンジ。
PEラインからナイロンへ、ウキもBig-one1.5号にかえ、ライン、ウキ共に若干沈め気味に
一投目仕掛けを100m程流し回収してみるとエサが半分かじられている。
何とか流れに乗ったようだ!同じように攻めてみる…。仕掛けを入れ、追い打ちのスルルーを
撒き、流す。70m程糸がパラパラとリズム良くスプールから糸が出ていくと、
急にそのリズムがくずれラインが生き物の様に走る!すかさずベールを返し、
フッキングを2、3度と入れるといきなりTOPスピードで魚が走る!
ドラグからも勢いよくラインが出る!
やばい!こいつ取れるか?と思いながら、その強烈な引きに耐えると魚が止まった…。

半分取れないものと諦めていたが、魚が止まり取れる!!と確信した!すかさずポンピングし
魚の頭をこっち向けると、そこからはフットポンピングで浮かしかかる。
時折、強引に突っ込むが、腰を落とし竿を立てる。すると竿が魚を起こしてくる。
その状態でゴリ巻き。普段使わない太股の筋肉が痛い。少しでも気を抜いたり休んだりすると、
走られたり魚に主導権を奪われるので一瞬たりとも気を抜くことも休むこともできない…。
オレガ剛徹MSの余力はまだ十分あるのだが、最近運動不足の為体力が限界…しかしそんなことも
言ってられない。今あるだけの力を使い渾身のスーパーゴリ巻き!!!ゆっくりと魚体がうっすらと
浮いてくる。
青くてデカい魚体…オーマチだ!最後の仕事タモ入れだが、タモに入らないデカさ!
何とかエラに手を入れハンドランディング!ほんの3分程のファイトだったが、すべての体力を
使いその後1時間は釣りが出来ませんでした。その後はツムブリ等を釣り、納竿となりました。

港に帰り丸沖釣り具で早速検量。1m8cm・14.2Lの自己記録、念願の10Lオーバー、
しかも沖縄県記録のおまけが付いたオーマチ。
今までの出来事が走馬燈の様に頭に流れた。
求めて取った1匹、10Lオーバーを狙い、その1匹を取るために何年もかかったが、
今まで何度もBig-oneに出会った。バラしてしまい悔しい思いもしたが、そのバラシも
私にとってBig-oneを取るための経験だった。
これまでの経験の集大成となる、このオーマチは初の10LオーバーのBig-one。
私の記念となるOnly-oneです。これからも「するするスルルー」で、更なるBig-one、
私の中の新たなるOnly-oneを狙って頑張りたいと思います。


おきなわ釣王国 No.68に掲載